舞-乙HiME 第17話「蒼の舞/想い、散るとき」の感想文です。

前話記事


あらすじ

 マシロ女王が卒業舞踏の開会の言葉を喋っている最中、改築されてから初めて風華宮がお披露目された。
だが、風華宮にはシュバルツの手によって砲台が備え付けらており、港に向かって砲撃が放たれ空にはスレイブの大群が現れる。
混乱の最中、アリカは何とかマシロとアオイを連れ出すことに成功するが……。 キャラクター


アリカ・ユメミヤ
 セルゲイが「おじ様」でどうやら自分のことを「本気で好き」らしくて、更に自分は王女様!?
と言うのと、エルスの裏切り、エルスの死、エルスの想い、ニナとの衝突。一度に沢山の出来事が起こっていますが、大丈夫ですよ「主人公だから」ではなくアリカなら。と、「そういうキャラ」だと信じさせられる」制作陣に乾杯。勿論、キャストさん含んで完敗。

蒼天の青玉の真の力ってなんぞや。OPの舞衣が使ってる輪っかみたいな必殺武器があるんでしょうか。

ニナ・ウォン
 本当は好きだと言いたかった。娘として父を愛している、ではなく女の子として男の人を愛していると言いたかった。
でも、セルゲイはきっと自分を娘以上には見てくれないし彼が望んでいるのは別のこと。それでも、彼が自分に愛情を注いでくれているのは間違い無いし、「彼の『希望〈のぞみ〉』を託されている自分」と言うのは誇らしくも嬉しい。何より、オトメなら一生結婚せずともいいしナギの腹心であるセルゲイの傍には誰よりも長くいられる。

 恐らくそういうことだったんでしょうがアリカが現れてから全てが壊れた、と。……上の文が正しいとすると、ニナの心の中にある黒い感情が何もアリカだけに向けられている訳ではないですよね。それは本人も分かる筈。彼女が悪いのではなく、セルゲイが境遇が運命が悪いのだと。
 ただ、胸の裡で渦巻いている感情の行き場がないでしょうのでやっぱりアリカとの戦いは避けられない。
となると、アリカたちとの学園生活で培った思い出だとか、友情だとかがこれからの彼女を蝕む訳ですね。うん、ニナは欝だ。これは間違いなく最も辛い位置にいるわ。

エルス
 エルスのシュバルツフラグは何もここ最近出てきたものではなく、思い返せば序盤からチラホラと伏線が張ってありました。……だとしても痛くて辛い。
町の夜景を見たアリカが「科学が皆に伝わればいいのに、幸せがもっともっと広がればいいのに〈うろ覚え〉」みたいなことを言った時のエルスの表情が忘れられません。嬉しかったろうし悲しかったんだろうなぁ。
今際の彼女の行動は、彼女の「今まで」を全部捨て去ってもいいくらいにアリカやニナにはそれだけ色々な大切なモノを貰ったってことですよね、きっと。エルスが命よりも大事にしていたモノがこれからのニナを責める訳ですよ、ええ。

セルゲイ・ウォン
 ロリコン疑惑が確信へと変わってしまったセルゲイ。下水道に現れた時は「あぁ…このままナギの下へ連れてくのね……」と思いましたが意外や意外。全部捨ててしまいました。これでセルゲイorニナの死亡フラグが立った気がします。
銛一つでスレイブに立ち向かった経験もある彼ですが、弱っちくてもそれでいいのだ。ガンガレセルゲイ。

マシロ
 新OPを見た感じ、アスワドに身を寄せそうな彼女。『女王』として頑張ってもらいたいところです。あ、いや新OPの出だしの感じだと偽者だろうが何だろうが女王になってくれそうですが。アリカ、ニナ、マシロの3人のシーンで一人だけ決意の表情なんかを浮かべていましたし。

ミドリ
 「我が民~」とか何とかって台詞から、彼女の血族が惑星自体の王の血筋だったりしてね。年齢的に「実はこっちが真王女」って訳でもなさそうですし。マシロをどう扱っていくか楽しみです。

ラド@レイトさん
 「その名前は捨てた」というのと「人の身は捨てた」だとまた意味合いが違ってくると思うのですが、どちらの意味で言ったんでしょうかね。まぁ今回の関俊彦さんは面白ボイスも出していたので良しとしますか。

ナギ
 何か予想通りの行動を取ってくれちゃってます。ベタだ。なんか伝説らしい漆黒の金剛石とやらを何故持っていたのかってのが結構重要なのかも。

ナツキ
 えっと、強さの程は分かりませんがアスワド5人+愕天王をシズルさんと二人で凌いでいたことから滅茶苦茶強いと予想。……次回からはナオと一緒に〈?〉割りと活躍する模様。


感想

  欝展開欝展開とよく目にしますが、それほどの欝でもない様な気が。今の段階でいわゆる欝状態になっているのはニナだけじゃないですか。その状態の長かったであろうエルスは暁に沈みましたし。

 アリカもマシロ『女王』も多分、あの約束を忘れない筈。今暫くははショックでウジウジしているかもしれませんけど、きっと直ぐに立ち上がれることでしょう。
だとするとそれは欝じゃない。大きいのか小さいのかは人それぞれですが、誰だって幾度もぶち当たるであろう壁を目の前にしてだけです。その度に欝だなんだと言うのはあまりにも安易過ぎる気が。

と、言葉の使い方一つに目くじらを立てる度量の狭い男・まぬけづら。

 それはそれとしてましてお話。ハイスピードですノンストップです!気になるのはシュバルツのジョン・スミスたちが風華宮に取り付けた装置から干渉派を出したときに浮かび上がった女性の幻像。なんか、元蒼天の青玉・レナにも見えましたがアレはだれだったんでしょうかね。

ミユがアリカの下へ駆けつけるのか、また違った行動を取るのかも見所の一つかな。

……舞衣がやってきてキラ様の如く全部解決!ってことにはならなきゃいいけど。