クロノベルト プレイ日記その2

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クロノレディオ ~あやかしびと&Bullet Butlersキャラクターズ合同擬似ラジオ番組~
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(2008/05/23)
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 続・『かりそめの旅人』篇。

 紆余曲折の末、神沢学園生徒会は文化祭で行う催しものは執事喫茶となることに。アルフレッドは彼らから執事指導を頼まれ、馬鹿馬鹿しいとは思いつつも引き受ける。
 彼らとの触れ合いにより、心に何かが詰まっていくような感覚を得る。それは、どうやら羨望や嫉妬の類ではなかった。前日眠っていないせいか、この日は泥のように眠った。

 悪夢を見る。囚われの亡者たちがひしめく荒野。こここそが自分の居場所であると、自身に言い聞かせていることに驚愕。
 銀髪の少女の夢を見る。アルフレッドのことを「マスター」と呼ぶ少女。彼女はもしや……?異世界でただひとりという、孤独が見せたのだろうか、と自嘲。

 起きると身体が鈍っていることに気付く。心に焦燥が生まれ、半日は鍛錬に費やす。戦う力を維持することに、意味はあるのかと問う自分。いや、身体を鍛えること自体は必要なこと、少なくとも不要ではないと応じる自分。しかし、問いは心の奥に深く沈みこんで行く。

 夕方になると、生徒会へ足を運ぶ。部屋には愁巌がひとり事務仕事を行っていた。皆はまだ仕事や授業は立て込んでいて来れないらしい。
 アルフレッドはふと、愁巌に夢を問う。生きる目的を問う。すると返って来たのは苛烈な身の上話。二心同体の彼ら兄妹は、20歳になる頃にはどちらか片方が喪われることになる。だから、夢や未来といったものは、あまり考えていない。そう愁巌は答えた。

 しかし、それでは無も同然だ。それでは、前へ進む活力が、明日を生きる原動力がないのではないかと、更に問い詰めるアルフレッド。愁巌は、自分の望みは、妹の幸せだと彼は言う。更に言えば、自分の趣味は釣りであり、これが日々を潤してくれている。出来れば、釣り人になってみたいとも考えないことはない。
 微笑むアルフレッド。愁巌の真っ直ぐさに打ちのめされるのではなく、それは素晴らしいじゃないかと祝福する。時が経ち、他のメンバーも合流。

 指南を終え、帰り際に双七が尋ねてくる。夕食を共にしないか、家へ来ないかと。逡巡するが、八咫烏に背中を押され双七宅へ赴くことに。料理は、愁巌の妹である刀子が作るらしい。和食が、この世界独自の料理がアルフレッドの口に合うかどうか心配だと、彼女は言う。
 食卓につくと、まず箸の使い方が分からない。双七に教わっている最中に八咫烏とすずが暴食していて、賑々しい。いざ食べてみると、不思議な味だが美味しい。確かに旨かった。心配そうに覗きこむ双七と刀子。美味いと言うと喜ぶ全員。そんな賑々しい空間に、暖かさに、家族で過ごした日々を思い出す……。

 ……というわけで、今日はここまで遊びました。

 おお、流石はハスフォードの息子!親父と同じ道を!?

 ふむふむ、この『かりそめの旅人』篇は『あやかしびと』と話の仕組みが同じなんですね。

 『あやかしびと』という作品は、如月双七という男の子が、幾度も失われた、彼のアイデンティティを獲得するお話でした。
 大切な時間、大切な場所、大切な人々。生きる原動力、その人がその人たる尊厳。それらを手に入れ、守り切る物語。

 守る過程で自分の生命が喪われること、自分がその幸せを享受できないこと。そんなのものは、容易に受け容れられるものではない。だがしかし、そうしなければ、自分が自分でなくなってしまう。幸せな思い出に、背を向けることになってしまう。だから闘うのだ。

 というのが、『あやかしびと』でした。

 『かりそめの旅人』篇を見ると、なるほどあやかしびと。凄くいい感じにあやかしびとあやかしびとしている気配があります、いいねいねー。