CHAOS;HEAD 第6話「抱擁-embracement-」雑感

 拓巳が梨深に対して向けた言葉は、どれもひとつひとつ考えるのが億劫なほど、切実で、意味深い。

 何が彼を追い詰めているのかな、と思えど、それが明かされることは今のところは、なくて。彼の暮らしぶりはどう考えても異常で、それは住居の点から見ても明らかで。
 けれど、妹である七海の態度とか、学校で三住のようなクラスメイトがいる事実は、拓巳の生活・性格とのギャップを生んでいるんですよね。

 過去の“予言”、あるいは“呪い”とその結果が、彼の人格形成に大きな影響を与えている、というのは分かるのだけれど、でもそれって人間不信に繋がる理由でもないわけで。

 とまー、拓巳の背景すら(“表面上”のものですら)窺い知ることが出来ない、という現状。

 誰が敵か味方か、とか。何が正しくて間違っているのか、とか。それ以前の問題。

 サイコサスペンスならサイコサスペンスなりに、“盛り上がり”がないと、ちょっとキツイかな。
 もちろん、梨深の接近と、拓巳の依存は、“裏切り”に対するスパイスになるのだけれど、うーん。

 でもそれは優愛で一回やっているわけで。
 次はおそらく別の意味を伴ってそれが行われる、というのも分かるのだけれど、ゲームはゲームで楽しんだ方がいいのかも、とちょっと思ってしまいました。

 刑事視点だけを、“信じてもいい事実”として追っていく必要があるのかな。