浪漫倶楽部 第1巻の感想文です。

天野こずえ先生公式

第1話「丘の上の学校」

今回のあらすじ
 幼い頃から不思議なモノが見えていた火鳥泉行。彼は中学に入り、『浪漫倶楽部』と言う名の「不思議を追求する」部活へ入る。そこで彼を待ち受けていたモノとは……?

感想
 読んでいて懐かしい!すんごく懐かしいです。結構お話を忘れていて、何話か見逃していると思っていたんですけど、いざ読んでみるとどうも見逃しはないようです。……恐るべし10年前のまぬけづら。
 それはそれとして、1話目はやっぱり詰め込んでいますねー。月刊誌だから仕方ないのですが、前後編でやるべき内容ですね。でもまぁ小学生の頃のまぬけづらは違和感持たなかったし、少年誌の連載だし、別に良いのかも知れません。初の長期連載作品ですし。それにしても綾小路先輩は(・∀・)イイ!!


第2話「雨のロンド」

今回のあらすじ
 「傘紛失騒ぎ」を「不思議事件」と看た浪漫倶楽部の面々。まずは作戦会議と自販機に向かった、火鳥とコロンは「橘月夜」という、同級生に対しても敬語で話す少女と出会う。

感想
 「誰にも必要とされないモノ」が心の叫びを訴えているお話でした。月夜ちゃんかわいいよ月夜ちゃん。
てな訳でヒロイン登場の今話。浪漫倶楽部の「真の活動」の第一歩ですよね。まぬけづらは「誰にも届かない声」を聴いて、手助けしてあげるのがこの浪漫倶楽部の真髄だと思っています。

第3話「MILKY WAY

今回のあらすじ
 七夕の日、浪漫倶楽部の一同は遅くまで学校に残り、騒ぎながら笹を飾り立てていた。
七夕祭りの翌日、海に流した筈の笹がまた学校に戻ってきており、前日遅くまで残っていた浪漫倶楽部が犯人にされてしまい……?

感想
 今回は七夕のお話。陰陽道や風水でいうところの「見立て」みたいなモンですよね。まぬけづらなんかは、こういった「物に精神が宿る」お話は大好きなので好感が持てます。


第4話「消えゆく想い」

今回のあらすじ
 綾小路は登校中、痴漢に間違われた挙句変態扱いされ、抗弁もするも「もしも彼女がいるのなら信じてあげる」との発言に思わず「彼女ぐらい自分にだっている」と返してしまう。
放課後、どうしようか迷っている浪漫倶楽部の皆々の前は『源氏雛子』という少女が現れる……。

感想
 まぬけづらなんかはですね、主人公の火鳥よりも部長の方が好きな訳です。凄く純粋で、真っ直ぐで、ひた向きで、でも拙くて。そんな部長が好きなんですよ。「拙いのに真っ直ぐでいられる」ってのはとても格好良いことなんじゃないでしょうか。
今回はそんな部長がメインのお話。生命とはかくも儚く、かくも美しいモノなんですよね。……部長の弟たちに笑ったのは内緒。


第5話「先生の古時計」

今回のあらすじ
 融通が利かなくて生徒から嫌われ者の桜井先生。だが火鳥は先生の意外な面も見て、本当は優しい先生だと気付く。
そんな時、月夜が慌てた様子で火鳥の下へやって来て……?

感想
 何かこういう「堅物先生」のことが嫌いだったり、無条件に教員を嫌っている人もいますが、まぬけづらなんかこういう「堅物」な先生は大好きですし、大抵の先生も尊敬しています。
融通が利かない=規則・ルールを守る人な訳で、だからこそ信頼できると思うんですけどね。こういう先生を「権力を振り翳して悪意ある対応をしている/偉そうにしているだけ」と感じてしまうのでしょうかね?そういう先生もいるかもしれませんが、誠実に、真摯に対応しているかどうかは先生の行動・言動で分かるモノだと思います。

てなモンで、まぬけづらはこういうお話に弱いです。『物』がこういう風に動くお話にも弱いです。