アニメとか その1「漫画の感想がいちばん足りてない」
あれ、この記事題で過去に投稿したことあったような。ま、過去ログ検索しても出てこないので、きっと気のせいなのでしょう。
■ドルアーガの塔 ~the Sword of URUK~ 第1話~第7話
ニーバやカーヤはいいとして、「アーメイにも追い付けない」と言ったジルはよいな、と思いました。
前期の彼は行動理念がおぼろげで、他人に依拠してしまうところが大きく、彼の背負っているものが、彼によって表現されようとしているものが見え難かった。お前命懸けの自分探しの旅にでも出ているつもりかよ、なんてツッコミを入れたくなるぐらいに。
それは「仲間を守るために自分はここにいるんだ!」と決意した「ただ一枚の楯」としてでも、あまり変わりませんでしたし、結局前期で消化出来たメッセージと言えば「最初の切欠はどうあれ育んできた絆って大切だよね、そういう時間や関係性こそが宝物だよね」であって、それが改めて明示されたのが今期7話「常春の館」で、そして前期との決別でもあるのではないかな、と。
“自分”を探して、その過程で仲間を得て、暖かい時間を享受して、それでめでたしめでたしハッピーエンドなのか。
変化のない、“冒険”のない人生は、緩やかな退廃が待つのみで、それは一生を掛けて築きあげるべき“自分自身”という存在を腐らせることに、繋がるのではないか。
あるいは、ギルガメスもこの陥穽に落ちてしまったのかも。
そして、不老不死が彼を苛んだのかも。自分だけが生き残り、友人や家族が先に亡くなっていくことで募る寂しさはもちちろん、人の死に何も感じなくなっていったのかも、と妄想してしまいます。
だからこそ、塔の内部にあのような空間を欲したのかも。残虐な影鬼の階は、稚気で誰かの命を奪ってしまいたくなるような欲望・童心に帰って児戯に耽りたい気持ちの発露だとすると、彼の中に眠る“望み”の変質、なんじゃないかと思うのですよねー。
ただまー、ジルって未だにちょっとアレ。カーヤのことが好きなら、ファティナとの関係はそろそろハッキリさせるのかな。それとも、カーヤは仲間だから助けるだけといいますか、自分が前に進むために必要なある種の儀式みたいなことである、みたいな超展開的な言い訳をしてファティナを選ぶのだろうか。
冒険の中で育んだ絆は特別で、前期~今期の間、自分を支え続けてくれたファティナとの関係はなんでもない、と言うのだろうか。
ファティナに恋心というか、強い親しみやしがらみに塗れた“責任”を感じるのは道理に適っているけれど、ジルがカーヤを求める理由、というのはあんまり表現されていないように思うんですけどねー。
ただ、ジルという男の子がジルという男の子でいられたのは、ときには竜殺しの勇者で、ときにはドルアーガを倒した英雄で、ときにはパーティにおけるただ一枚の楯で居続けられたのは、確かにカーヤの存在が大きいのかなとも思う。
彼女との「頂上に連れていく」約束に縛られ、彼女の「ジルさんならきっとできますよ」に励まされ、彼女が身近で気の置けない“異性”として接してくれたお陰で、大言壮語を本物に出来たのだとも思うんですよ。
口先だけのがきんちょが、一端になれた。
前期の最初はカーヤも実は確信があって「あなたなら出来るよ」と言ったのではなく、願いを込めて言っていたのだとしても、年の近い異性が物珍しくて半ば揶揄するように接していたのだとしても、けれども前期の最後は本当に信じていたのだと思うんですよ。
同じく、大言壮語というか、嘘を本当にしてしまった。そういう風にお互いを高め合える、関係性が、悪いとは、もちろん言いません。
ただ、それが対等な関係性かって言うと、そうではないので、お互いを分かり合おうとして欲しい。そういった意味で言えば、現在のジルの行動は正に、カーヤを分かろうとした上での行動なのでしょう。分かろうとした上で、あるいは分かった上で、彼女の望みを叶えるだけで終わってしまえば正直つまらない男ではありますが、はてさてどうなることやら。
■宇宙をかける少女 第1話~第8話
もう、なんというか、ベタに自分探しのお話なのですよね。青春ものと言い換えてもいいんですが、やりたいことはストレートなのに、描き方が迂遠過ぎるんじゃないかなー。
レオパルド内は、コロニーに存在するコロニーが、ちょっと面白い。この概念がもっとマクロに展開するのだろうか、それこそ某00みたいに「来るべき対話」とかやっちゃうのだろうか、とかほんのり妄想してみたりして。
というわけで、色々と思うところはあるのだけれど、結局舞乙のときと同じく風呂敷広げ過ぎて焦点がぼやける結果になりそな予感。拠点は学園か、レオパルドにして、その中で、狭い空間の中で色々なイベントを起こした方がいいんじゃなかろうか。未だに世界観の説明もされていないわけですし、「広い世界」を実感し難い。
■鉄腕バーディー DECODE:02 第1話~第7話
ヒートガイジェイを超えるとか超えないとか、そういう話ではなくなってきた感もあったりなかったり。
早宮にはつとむくんを捕まえていて欲しいのだけれど、そうもいかないし、ぐぬぬ。
ナタルは生き残って欲しいなぁ。
■続 夏目友人帳 第1話~第8話
夏目は今期最高傑作だよね!
誰かを真摯に想うこと、助けること、救われるということは、どんなものなのかな、っていうことをちみりちみりと行っている作品であると、僕はぼんやり考えています。
もしかして、本作は自分はただひとりのものであり、他の何者でもないのだ、とまでは言わないのかな、なんてこともぼんやり。
アニメが終わっても原作は終わらないでしょうし、まだまだ先の読めない作品でもありますね。
■黒執事 第1話~19話
結構重たいことをさらっと流しているように感じるのですが、気のせいか。
シエルくんはシエルくんで在ることを選んだのだけれど、ファントムハイブであることに対する問いかけが来てしまった。これは、どうなるのか。期待したい。もちろん、積み重ねがあってひとりの人間は成立していて、それはもちろん個人としての人生がそれに当たるのだけれど、“血脈”というのも間違いなく存在していて。楽しみー。
■鉄のラインバレル 第1話~20話
浩一ハーレムは着々とその地盤を固めつつありますな。
19話における矢島への叱責は痛快であったことは確かなのだけれど、それを暴きだした、突き付けたからには、浩一も色恋に対して答えを出しておいた方が、誠実であったのではないかな。
正義の味方は誰のためでもなく、浩一が浩一であるために必要なことであるのはいいんですけどねー。
以上、アニメに関してはこんな感じです。WAととらドラ!は一応、個別に感想書いているのでパス。
■ドルアーガの塔 ~the Sword of URUK~ 第1話~第7話
ニーバやカーヤはいいとして、「アーメイにも追い付けない」と言ったジルはよいな、と思いました。
前期の彼は行動理念がおぼろげで、他人に依拠してしまうところが大きく、彼の背負っているものが、彼によって表現されようとしているものが見え難かった。お前命懸けの自分探しの旅にでも出ているつもりかよ、なんてツッコミを入れたくなるぐらいに。
それは「仲間を守るために自分はここにいるんだ!」と決意した「ただ一枚の楯」としてでも、あまり変わりませんでしたし、結局前期で消化出来たメッセージと言えば「最初の切欠はどうあれ育んできた絆って大切だよね、そういう時間や関係性こそが宝物だよね」であって、それが改めて明示されたのが今期7話「常春の館」で、そして前期との決別でもあるのではないかな、と。
“自分”を探して、その過程で仲間を得て、暖かい時間を享受して、それでめでたしめでたしハッピーエンドなのか。
変化のない、“冒険”のない人生は、緩やかな退廃が待つのみで、それは一生を掛けて築きあげるべき“自分自身”という存在を腐らせることに、繋がるのではないか。
あるいは、ギルガメスもこの陥穽に落ちてしまったのかも。
そして、不老不死が彼を苛んだのかも。自分だけが生き残り、友人や家族が先に亡くなっていくことで募る寂しさはもちちろん、人の死に何も感じなくなっていったのかも、と妄想してしまいます。
だからこそ、塔の内部にあのような空間を欲したのかも。残虐な影鬼の階は、稚気で誰かの命を奪ってしまいたくなるような欲望・童心に帰って児戯に耽りたい気持ちの発露だとすると、彼の中に眠る“望み”の変質、なんじゃないかと思うのですよねー。
ただまー、ジルって未だにちょっとアレ。カーヤのことが好きなら、ファティナとの関係はそろそろハッキリさせるのかな。それとも、カーヤは仲間だから助けるだけといいますか、自分が前に進むために必要なある種の儀式みたいなことである、みたいな超展開的な言い訳をしてファティナを選ぶのだろうか。
冒険の中で育んだ絆は特別で、前期~今期の間、自分を支え続けてくれたファティナとの関係はなんでもない、と言うのだろうか。
ファティナに恋心というか、強い親しみやしがらみに塗れた“責任”を感じるのは道理に適っているけれど、ジルがカーヤを求める理由、というのはあんまり表現されていないように思うんですけどねー。
ただ、ジルという男の子がジルという男の子でいられたのは、ときには竜殺しの勇者で、ときにはドルアーガを倒した英雄で、ときにはパーティにおけるただ一枚の楯で居続けられたのは、確かにカーヤの存在が大きいのかなとも思う。
彼女との「頂上に連れていく」約束に縛られ、彼女の「ジルさんならきっとできますよ」に励まされ、彼女が身近で気の置けない“異性”として接してくれたお陰で、大言壮語を本物に出来たのだとも思うんですよ。
口先だけのがきんちょが、一端になれた。
前期の最初はカーヤも実は確信があって「あなたなら出来るよ」と言ったのではなく、願いを込めて言っていたのだとしても、年の近い異性が物珍しくて半ば揶揄するように接していたのだとしても、けれども前期の最後は本当に信じていたのだと思うんですよ。
同じく、大言壮語というか、嘘を本当にしてしまった。そういう風にお互いを高め合える、関係性が、悪いとは、もちろん言いません。
ただ、それが対等な関係性かって言うと、そうではないので、お互いを分かり合おうとして欲しい。そういった意味で言えば、現在のジルの行動は正に、カーヤを分かろうとした上での行動なのでしょう。分かろうとした上で、あるいは分かった上で、彼女の望みを叶えるだけで終わってしまえば正直つまらない男ではありますが、はてさてどうなることやら。
■宇宙をかける少女 第1話~第8話
もう、なんというか、ベタに自分探しのお話なのですよね。青春ものと言い換えてもいいんですが、やりたいことはストレートなのに、描き方が迂遠過ぎるんじゃないかなー。
レオパルド内は、コロニーに存在するコロニーが、ちょっと面白い。この概念がもっとマクロに展開するのだろうか、それこそ某00みたいに「来るべき対話」とかやっちゃうのだろうか、とかほんのり妄想してみたりして。
というわけで、色々と思うところはあるのだけれど、結局舞乙のときと同じく風呂敷広げ過ぎて焦点がぼやける結果になりそな予感。拠点は学園か、レオパルドにして、その中で、狭い空間の中で色々なイベントを起こした方がいいんじゃなかろうか。未だに世界観の説明もされていないわけですし、「広い世界」を実感し難い。
■鉄腕バーディー DECODE:02 第1話~第7話
ヒートガイジェイを超えるとか超えないとか、そういう話ではなくなってきた感もあったりなかったり。
早宮にはつとむくんを捕まえていて欲しいのだけれど、そうもいかないし、ぐぬぬ。
ナタルは生き残って欲しいなぁ。
■続 夏目友人帳 第1話~第8話
夏目は今期最高傑作だよね!
誰かを真摯に想うこと、助けること、救われるということは、どんなものなのかな、っていうことをちみりちみりと行っている作品であると、僕はぼんやり考えています。
もしかして、本作は自分はただひとりのものであり、他の何者でもないのだ、とまでは言わないのかな、なんてこともぼんやり。
アニメが終わっても原作は終わらないでしょうし、まだまだ先の読めない作品でもありますね。
■黒執事 第1話~19話
結構重たいことをさらっと流しているように感じるのですが、気のせいか。
シエルくんはシエルくんで在ることを選んだのだけれど、ファントムハイブであることに対する問いかけが来てしまった。これは、どうなるのか。期待したい。もちろん、積み重ねがあってひとりの人間は成立していて、それはもちろん個人としての人生がそれに当たるのだけれど、“血脈”というのも間違いなく存在していて。楽しみー。
■鉄のラインバレル 第1話~20話
浩一ハーレムは着々とその地盤を固めつつありますな。
19話における矢島への叱責は痛快であったことは確かなのだけれど、それを暴きだした、突き付けたからには、浩一も色恋に対して答えを出しておいた方が、誠実であったのではないかな。
正義の味方は誰のためでもなく、浩一が浩一であるために必要なことであるのはいいんですけどねー。
以上、アニメに関してはこんな感じです。WAととらドラ!は一応、個別に感想書いているのでパス。