true tears 第3話「どうなった?こないだの話」の感想文です

 ヒロインではなく、男の子に萌えるのが正しいアニメブロガーの姿だと思うんだ!!

 好きな女の子に精一杯アプローチしていく男子の姿を描いてこそ、見ごたえのあるラブストーリーだと思いますしねっ。

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キャラクター

仲上眞一郎(C.V.石井真
 前言撤回と言いますか、前回書いたことは忘れて欲しいです。

「彼の感性は乃絵の感性は似通っているのだろう」

 と書きましたが、乃絵はたぶん、比呂美+眞一郎系。いや、感性は眞一郎でも精神は比呂美的というか、ごめんなさい書いてる自分でもややこしいです。

 こういう風に書くとアレですね。実にアレ。乃絵は少年的感性と、女性的精神性を兼ね備えた女の子、でしょうか。心は少女ではなく、女性なんですよ、つまり女性になりつつある状態であり、つまりはどこまでも少女。ってあれやっぱりややこしい(´・ω・`)

 基本的に彼視点で物語は進むので取り立てて触れることもないかなっとも思うんですが、敢えて書くとすれば彼の気持ちの在り処やら夢のことでしょうか。
 比呂美は幼馴染で、昔好きだった女の子で、その気持ちをあの関係のまま育んでしまった今となっては恋人(現時点では候補、ですが)と呼ぶには近過ぎて、家族と呼ぶには遠過ぎて、といったところでしょうか。
 乃絵の方にこそ、彼は惹かれているんじゃないかなと。比呂美は何か魅力を感じる感じない以前に、彼にとって大切にしなければならない相手なんですよね(あれなんかどっかのD.C.Ⅱを思い出しそうだ)。恋の対象ではない(や、恋をすっ飛ばして愛の境地にあるだけなので、二人が愛し合う分には何の問題もないと思いますよ)
 彼は彼なりに恋に恋している状態にあるのが、これまたややこしいんですけどねー。

 夢は、なんなんでしょうね。赤い雪はまんまあの乃絵が採ってくる赤い実でした。じゃあ、雪になっているのは何故なのか?とか考えちゃいます。雨は涙に喩えられますが、雪はようするに凍った雨。涙を凝らせたものが、雪であるとも言えるかもしれません。
 じゃあ、乃絵が泣いているように思えたのかというと、この場合は比呂美なんでしょうね。比呂美のことを考えていたはずなのに、ひょっこり乃絵のイメージが顔を出したっていうことなのではないかと。

石動乃絵(C.V.高垣彩陽
 いかん俺ボケている。彼女は何で雷轟丸に“飛んで”欲しいんでしたっけ?詳しい理由を言っていましたっけ。忘れちゃったよ!第1話を改めて見直してきました。
 常識では不可能とされることへの挑戦を、雷轟丸に仮託しているということ?飛べるか飛べないかじゃなくて、飛ぼうとしているか飛ぼうとしていないかが重要なのは分かりました。あと眞一郎の上に落ちて興奮していたのも分かりました。飛べて嬉しかったんだね。

 とりあえずそれはそれとして、保留にしておきましょうか。その理由はこれから徐々に明かされていくことでしょうし。
 いやーそれにしも何ていじましいんでしょうか。

 木に登ったから受け止めてくれる台が欲しくて、眞一郎を呼んだ。足が痛いから保健室を連れていけ、みたいな言葉でおぶらせ、体育館まで連れて行かせたのは、最初に受け止めてくれなかった意趣返し、とも取れます。
 しかし、それはおそらく眞一郎の認識であって彼女の意思ではないとまぬけづらは考えています。

 封筒に包んだ赤い実は、餌付けと言えばそうなんですが「飛んで欲しい」という願いであり、あるいは構ってコールでもあり。
 しびれを切らして古典的な罠を仕掛けたところ、まんまと眞一郎が引っ掛かってくれた。

「あんまり俺に関わらない方がいいんじゃないか?彼氏いるんだろ~以下略」

 の答えとして兄のところまで連れて行かせたんだろうなっとか考えると素直に可愛いなーっと。つまり彼氏ではなくお兄ちゃんなんだよ、と(乃絵は男性と親しくしている場面を見られたすれば、それは兄しかないだろう程度にはきちんと頭の働く子でしょう)

 問題は、アブラムシが何を指すのか、でしょうか。……乃絵自身のことじゃないよね?そうすると、とんでもなく暗い女の子、となりそうですが。

 幸せになって欲しいなぁ、と願いつつ。

湯浅比呂美(C.V.名塚佳織
 もっけで言えばワラゴマばっかだぜ!眞一郎からのものだけでなく、都合の悪い問いを誤魔化し、話題を変えていく。

 今回彼女がてらいなく素直に喋った言葉は冒頭の「ごめんなさい」と内省している場面だけなんじゃないですかね。「でも、石動さんって凄いと思う。わたし、見抜かれちゃった」や「私が好きなのはあの4番発言は嘘でこそありませんが、しかして表情や心に被膜を被せた上での言葉というか。それを表現しちゃう名塚さん凄いよねっていうか。

 いやしかし、仲上母の言った

「私の子ではありませんっ!」

 これが凄くややこしい。この意味は「(あなたの子ではあるでしょうけど、)自分の子ではないじゃないか」とも、単に比呂美を彼女の住んでいる小さな世界への侵入者としてか見られない偏狭さの発露とも取れるわけで。

 悶々としていたところで比呂美も

「全部封印したの、この家に暮らすって決まったとき」

 とかこれまたややこしい台詞を口に出しやがっていました。

 よしよし分かった分かったここからは予断を以てこの作品を見ていくよ!だいたい、比呂美のお父さんが亡くなったからといって、お母さんはどうしたんだよとか、そもそも親類縁者がいるんじゃないのとか、色々と考えられるわけですよ。何故か、「お父さんを亡くした彼女は天涯孤独の身」という説明も入りませんでしたし。

 幾つかシチュエーションを妄想しますが、彼女の物語は、やはり仲上家の家族となることに終始するのかなっと。湯浅じゃなくて仲上になるかどうかはともかくとして、眞一郎との関係は姉弟or兄妹となるのかな。それを否定するのではなく、受け容れることが鍵になるのかなっと。

 あるいは、お世話になる家の嫡男相手に媚びを売っているだけのように感じてしまい、引け目というかそれをしては彼女自身の自尊心が傷付けられるために眞一郎のことを諦めた、とも取れますが……。

安藤愛子(C.V.井口裕香
 アイちゃんは狡い子、ということでよろしいでしょうか。いや違うんですよ、彼女は確かに眞一郎に恋している女の子なんでしょうが、さりとて同時に三代吉のこともそれなりには好きなんでしょう。ただ彼女は「死んでもいい」くらいには彼のことを好いてはいないだけで。

 彼女が神社で眞一郎に向けていった言葉は全てアイちゃん自身のことであったりするわけなんでしょうが、「それが叶わないとき」ってなんじゃろな。やはり、幼馴染ズというか小・中・高学校持ち上がり組らの間で眞一郎と比呂美は半ば公認のカップルとして見られていたということかしら?三代吉なんかは同じ家に住んでいるからひやかしているだけかと思えば、比呂美の友人であるところの智与だって同じように見ているわけですし。

 や、しかし、三代吉は想像以上にいい子っぽいので彼を離しては欲しくないところ。

野伏三代吉(C.V.吉野裕行
 頑張れ。お兄さんは君を応援しているよ!

 後半、おそらくアイちゃんの本当の気持ちを知る場面か、あるいは“知っていた”ことを告げる場面があるかとは思うんですが、そのときの立ち回りに注目、でしょうか。
 軽い男の子に見えて、目端の利くところもある。

「石動乃絵をおぶっていたところ、湯浅比呂美に見られてたみたいだぜ。しっかりフォローしとけよ」

 なんて言葉も出てくるわけで。やっぱり分かっているんじゃないかな。だからこそ、眞一郎を焚き付けたり応援していたりするんじゃないのかな。そうすると、アイちゃんが眞一郎へ「あーん」して、うっかり落としてしまった煮物をひょいと口に放り込んだシーンすらも、彼なりに必死だったということになり、すこぶる萌えてくるわけですよ。

 他人の色恋沙汰には目が届くけど自分の足元が覚束ないキャラクターということもありえますが、いやしかし、期待は募ります。てゆかまぬけづらはそういう男の子の方が好きです。


感想
 妄想を働かせれば、三代吉が一挙に萌えキャラ化しています。彼がいちばん真っ直ぐに恋をしていて、青少年なりにあがいているように思えますからね。眞一郎もまた、男の子してはいるんですが、比呂美だけでなく、乃絵にも構っていますからねぇ。

 次回は眞一郎が比呂美を避けるようになり、石動兄に妹を頼まれるお話になりそうで。まあ「付き合ってくれ」と頼まれるのが眞一郎とも限りませんし、その意味も恋人としてのソレ的な意味合いではなく、「あいつの奇矯な遊びに付き合ってくれ」程度のものなんでしょう。

 重ねて書きますが、俄然三代吉を応援したくなってしまいました頑張れ男の子!!