夜桜四重奏 ~ヨザクラカルテット~ 第7話「ハナミズキ」雑感

 今更ですけど、何でこのアニメのOPってこんなに性的なんじゃろか。たとえばことはが映っているカットは腰回りと胸に焦点が合わせられていて、アオとギンは不健全なまでに仲良しさんで。

 男性キャラである秋名はもちろん、ヒメだの桃華だのはあまりそういったこともないんですが、ううむ。

 んなことを考えていたら円神がアオの下へ訪れ、誘惑していきました。

 “攫われた”のは確かではあるんですが、アオはギンの身体を持つ円神を拒絶することも出来なくて。篠塚はことはに対して同じことをやろうとして失敗していたけれど、今回ばかりはそうとも言ってられなくて。

 アオは町の利益(もちろん町民の安全含む)ギンを助けることに繋がる道を選びそうではあります。表面上は生活相談所の一員として振舞っていても、「ギンの身体を殺すしかない」ここ一番になると、どう出るのか。まだ7話なのにまるでクライマックスですよ。(一応、書いておくと僕がアオを重く見過ぎているだけです。どう考えてもヒロインはヒメでしょうしね!)

 まー、僕としては町だ土地神様だ妖怪だなんだ、というよりも、ヒメ、秋名、ギンの幼馴染3人組の関係性の方をメインで観ているので、今回もまた本筋以外のところについ目が行ってしまいましたねぇ。

 プレッシャーから解放され、更には酔いが回ってひたすら秋名にグチグチ「わたし頑張ったよ!(だから褒めて)」「大変だったんだからね!(苦労を分かって)」「七号の幹は凄く神秘的だったんだから(単純な感動と、「そんな七号と触れ合う儀式を執り行った私も神秘的だよね」が込められている)」と話し掛けるヒメは面倒臭い。恭助や他の友達など、“気を緩めて接っせられるであろう相手”全員ではなく、秋名を狙い撃ちにしてあたり、面倒臭い。幼馴染という境界が、免罪符が、面倒臭い。

 桃華じゃなくても「ふたりは付き合っているんですか?」と問いたくなるね!ちょっと度が過ぎると思うなっ。

 それに対してウェットに応対するのではなく、カラっと受け流す秋名は偉いと思うのだけれど、彼は彼で裏ではひたすらに円神の情報を伏せていたりして。表面上はなんでもなく付き合っていて、心の中では「俺がヒメを守って“あげて”いる、支えて“あげて”いる」とか考えちゃっているのが見え見えで。

 本当に面倒臭い関係性ですよ、ええ。

 お互い、どこかでそれを分かり合っちゃっている、ということも伺えて。甘えるヒメは、秋名が「甘えられたい、頼られたい」ということを、知っているから、そうしているんじゃないのかな。
 平時は“抑える”ことを知っている彼女なんですから、“抑えなくともよい”相手がいることに、そしてその意味に、完全に無自覚である方が不自然でしょうし。

 相手の感情に被せるように自分の感情を置く、のではなく、うまいこと対等の関係性になって欲しいところでありますね。しかし僕はこの面倒臭い関係性が好きです。
 というか、人の持つ面倒臭い部分、あまり表に出さない部分、“醜い”部分に突っ込んでいく作品が好き、なんですけどね。