京四郎と永遠の空 第7話「彷徨いの哀歌」の感想文です

綾小路京四郎

 バイオリンの弦には「絆」という意味があるそうです。金色のコルダ妖精さんが言っていました。たぶん、バイオリンは元々カズヤが嗜んでいてカズヤ兄さん大好きな京四郎も「兄の気持ちを知るために」とかなんとかって理由で弾き始めたと思うんですよ。妄想ですが。
兄の使命を自分が代わりに成し遂げなければ、いやしかし自分は本当にあの娘(やせつな)を壊すことが出来るのかと思い悩んでいるときに弦―絆―が切れる。これはカズヤとの絆というか、呪縛からの解放を意味しているんじゃないかと。切れた弦は一本だけですので、ほんのちょっとなんでしょうけど。

今まで迷いなんて見せて来なかった、“まるで王子さまみたいだった京四郎”がここまでぐらついた。これまでの経緯を考えると、ヒロインの白鳥空と接することで彼の内面に大きな変化を与えたことは確かのようです。今回のラストで思い詰めた空が擦り寄ってきたときに発した「馬鹿野郎……」という言葉は、“王子さま”から逸脱していてこれがきっと素の京四郎なんでしょうね。


白鳥空

参考リンク・介錯日記様「京四郎第6話」

 空は妄想狂のイタイ子ですが、そうさせているのは周りの状況なわけで。断崖絶壁の端にポストに“届くことのない手紙”を出しに行くなんて正気の沙汰ではないということですね。
絶対天使の設定が微妙に分からないのですが、一度世界が崩壊しているわけですし両親がいないだのなんだのってことは大して関係はないのかしら。どうにも、空が自分のことを「空っぽ」だと称するのは誰かに誇れるような特長がないからだけではないような気がします。


せつな

 クライマックスでは神無月の巫女最終回でソウマきゅんが言っていた台詞と似たような言葉を言いそうな予感がします。空の書いた手紙を見てクラウソラスでぶった切りそうになるも、思いとどまっていましたね。


大神ジン

 今回はほんのり力を入れて感想を書こうと思って公式にある用語集http://www.kyoshiro-sora.net/glossary/index.htmlを読んだら何か凄いことばかり書いてありました。それによると機動風紀も一応特別な能力者の集まりらしいのですが、脇役であるジン様はおろか京四郎でさえ特別な力を使っていませんよn……あ、ライトニングユニコーンってそれか。
……っと、脱線が過ぎましたが、ジン様は登場するたびに京四郎に対するコンプレックスが垣間見えて素敵ですねぇ。脳内補完をするのなら、ヒミコとかかおん関係でアレコレあって絶対天使や、それを生み出した者(とその兄弟たち)に対して複雑な感情を抱いているとかでしょうか。

主人公の座とか、愛機とか、色々なキャラ設定とか、そういうのが奪われた上に出番が少ないからやっかんでいるに違いないとかそういうことではなく(神無月の巫女の主人公はソウマきゅんですからね?)。



感想

 ええとこの感想は三日ぐらいに分けて書いているんですが、途中で明らかにテンションが変わっていますね。やっぱり一息にささっと書かなきゃ駄目ですねぇ。
さて、今回は心の拠り所を失った空と、拠り所が揺らぎつつある京四郎とせつなの二人。前回から続く起承転結の転に入っていていかにもクライマックスに向けて物語が加速している感じが、見ていて清々しいくらいです。
個人的にはジン様をもっと掘り下げて欲しいのですが、駄目でしょうか?w